
新茶だからこそ「香り」を重視!
お茶を美味しく淹れるために湯温を少し冷ましますが、湯の温度が高いと「香りがたちやすい」という利点があります。
湯呑にお湯を注いで少し待てば1回の湯冷ましで大丈夫です。湯呑を使って湯さましをすると、そこから急須へ移した際に合わせて20℃程の湯さましができ、ちょうどよい湯量も計ることができます。 お茶に含まれるアミノ酸は甘みや旨みの成分で、低温でゆっくり抽出されます。 湯量がちょうど良いと、旨みが凝縮された最後の一滴まで湯呑に注ぎ切ることができるのです。
美味しく新茶を淹れる3つのポイントを紹介いたします。
香り高く、甘み・コクがひろがる美味しい新茶をお楽しみください。

水
沸騰させて。
美味しいお茶には美味しい水が欠かせません。水の準備から始めましょう。沸騰させたらそのまま5分。沸騰状態を少し保つことでカルキ臭が抜け、まろやかなお湯になります。水に含まれる空気はある程度あったほうが爽快感がでるため、沸かしすぎはかえって良くないことも。市販の水を使う場合は軟水がおすすめ。

急須の状態
いつも清潔に。
急須の状態は、お茶の味に大きく影響します。網に茶がらがついたままになっていたり、水分と汚れが付着したまま保管するとカビが発生し、お茶の味に影響します。網目は歯ブラシを使ってこすったり、時には漂白剤を薄めた中に沈めて除菌するのもおすすめです。
(金銀彩など漂白剤で変色するものは注意してください)

茶葉の保管
湿気は厳禁。
保管状態が悪いものはNG。お茶を劣化させないために保管の際に心掛けたいこと。未開封のお茶:基本は冷暗所で保管しますが、保管期間が長い場合は「冷凍」保存がおすすめです。お茶は臭いを吸収しやすい為、茶袋にも臭いがつかないようにビニール袋にいれてから冷凍庫へ。必ず常温に戻してから開封するようにしてください。冷たいまま開封すると温度差で結露し、お茶が湿気てしまいます。
開封済みのお茶:密閉性の高い容器(茶缶など)にいれて常温でつかいきる、が鉄則です。茶缶を冷蔵庫にいれると取り出すたび常温状態と冷蔵状態を繰り返すことになり、お茶の品質が落ちる原因となります。

茶葉:3人分6g
茶葉の量は6g。茶さじや大さじスプーンに擦切り一杯が目安です。
湯の温度:70度
お茶の温度は70度~ 80度。湯呑に入れて湯を冷まします。
浸出時間:30 秒
茶葉を入れた急須にお湯を注ぎふたをして30秒待ちます。
注ぎ切る
均等に少しずつ注ぎ最後の一滴まで注ぎ切ります。
日本茶インストラクター第14期生
お茶の歴史や味わいに興味を持ち2002年にきみくらに入社、その後2014年に日本茶インストラクターを取得。現在は新茶から一年を通して、お茶のブレンドの調整や品質チェックを茶師とともに行う。