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kimikura

2022/01/13

特集/和紅茶に合うフルーツを探し求めて

投稿者:きみくら編集部


2021年から新しく取扱いがスタートしたきみくらの「和紅茶」は、やさしい甘さと繊細な香りが特徴。
その和紅茶に合わせるフルーツを探す中で出会った「ル・レクチェ」。
“幻の洋梨”とも言われる貴重なフルーツを育てる素敵なひとたちを紹介します。

宮下奈保子さん(右)(有限会社フルーティア)
大学卒業後25歳の時に独立しフルーティアを立ち上げ。 ティーブレンダーとして活動しながら、ドライフルーツやフルーツティーの販売、現在ではご自身でもフルーツ生産を始めている。

田尻智子さん(左)(フルーティアファーム株式会社)
40歳から農業を始め、洋梨農家としては5年目。現在はご主人様と20aの畑を管理している。

※以下敬称略

 ―アルプス山脈を臨む千曲川沿いに、お2人の想いが詰まった場所、フルーティアがあります。
 長野ではめずらしいル・レクチェ栽培をはじめたきっかけを教えてください。 

田尻 義父から、1,000㎡の野菜畑を受け継いで栽培するうちに、一生続けられる仕事として農業をやりたいと思うようになりました。 りんごやぶどうの生産が盛んな地域ですから、農業をやるならきっとそれだろうと思っていたんです。 実際、知り合いから洋梨畑を紹介された時は少し迷いました。でも…畑に並ぶ洋梨の木がとても綺麗で。 後継者が居ないと聞き、やめてしまうのはもったいないという思いから受け継ぐことを決めました。

宮下 今から10年以上前、実家がある長野に帰省した際に、すでに知人同士だったお互いの主人を介して田尻さんとお会いしました。 信州への移住を考え始めた頃、ちょうどル・レクチェ農家を始めるとお聞きして、自然な流れで「ドライフルーツやフルーツティーの加工を一緒にやりましょう!」という話になったと記憶しています。

 ― フランスに来たかのような素敵な畑ですね。
 ル・レクチェはどのように栽培されていますか? 

田尻 春先、雪が溶けた頃に余分に伸びた枝を切る剪定から始めます。
4月下旬に花が咲き、きちんと受粉されたのを確認してから摘果をし、袋かけをします。 咲いた花、受粉された小さな実、1つ1つをすべてチェックするのでこの作業が一番苦労しています。 農作業は天候に左右されやすく、懸命に育てても秋の台風で一掃されてしまうこともあります。 それでも、愛情を込めて育てた洋梨が実って収穫となった時は嬉しさと感謝の気持ちでいっぱいです。

宮下 洋梨は9月下旬から収穫が始まり、他の果物にはない「追熟」という工程があります。 20日ほど温度を変えながら実が熟し美味しさが増したところでドライフルーツの加工が始まります。 乾燥は40℃程度の低温で、じっくりと温風をあてていきます。
同じ温度と時間でも変色しやすかったり、40℃でも焦げてしまったりと、ドライ時間の見極めが一番難しく感じています。 毎回こまめな経過観察を行い、見た目にも美しいドライフルーツを作るように心がけています。

 ― ドライフルーツの魅力を教えてください。 

宮下 仕入れの際に傷物の果物も引き取ることで、農家さんのお役に立てることにとてもやりがいを感じています。 特に生産が盛んなりんごは動物園への寄贈も行われていますが、それでも余剰が出てしまう。 青果としての販売だけでなく、ドライ加工やフルーツティーなどの様々な食べ方を提案し広めていくことで、果物全体の消費に繋げたいです。

宮下 ドライフルーツの良さは果物の持つ旨みや栄養をそのまま凝縮した美味しさを、気軽に味わえること。 青果とはひと味違う「豊潤さ」や「優しい甘さ」を味わう。 これこそが「自然の恵み」だと感じます。 まろやかさが際立つきみくらさんの和紅茶と、ル・レクチェのコクのある甘さは良く合いますね。 和紅茶の優しい風味を邪魔しないという点が、他の果物にはないところだと思います。 個人的にはミルクを足して、ル・レクチェを口に含みながら飲むのがおすすめです。

長野の大自然とおふたりの想いがたっぷり詰まったル・レクチェは丁寧に育てられ、またドライフルーツになることで芳醇な味わいを醸し出しています。 和紅茶にもよく合う深い旨みをお愉しみください。