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kimikura

2022/04/11

特集/歳時記

投稿者:きみくら編集部

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一年の集大成と始まり

季節を問わず毎日飲むお茶の「旬」を強く感じられる、新茶の時期がやってきます。お正月や立春、新年度といった節目が続いた後、お茶は四月後半から一ヶ月の間に一年の集大成を迎え、同時に新たな一年が始まります。

百穀春雨

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新茶の収穫シーズンと重なるこの時期は、二十四節気で「穀雨」と呼ばれます。「穀雨」とは種まきや田植えの時期に降る春の雨のこと。百穀の実りをもたらす雨として、百穀春雨(ひゃっこくはるさめ)とも呼ばれ、あらゆる穀物を潤し育てる恵みの雨とされています。
百もの穀物の名前は思い浮かばずとも、白米に混ぜて炊ける十穀米などは身近な存在です。黒ごまや小豆など馴染みのあるものから、時には名前も味も分からない穀物が入っていることも。それでも白米だけで食べずに雑穀を足すのは、それぞれの穀物がもつ美味しさや栄養を信じているからこそです。

新茶の楽しみ

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百通りとは言わずとも、私たちが「新茶」と呼ぶものにも多くの種類があります。お茶の品種や産地による違いはもちろんのこと、標高差によって収穫時期が異なることも。収穫時の葉の大きさによって、それぞれ味わいが異なるのも新茶シーズンならでは。茶葉がぐんぐん育つ時期だからこそ、成長に応じて味が変わり、短い期間に変化が楽しめます。

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フル稼働する茶産地の熱気や、勢いよく伸びる新芽とその変化の速さが、飲み手にも高揚感を与え、お茶選びにも身が入ります。まるでお祭りに加わるような気分でお茶を選び、複数の新茶を飲み比べるのは、この時期ならではの楽しさです。
さらには、同じ銘柄でもその年の天候や気候によって毎年味わいが変化するため、「今年の味」を飲んでみるのも、去年とは違う銘柄を開拓するのも、どちらも新茶の楽しみ方です。

切れない繋がり

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穀雨が終わる頃には夏が近づき、ついに八十八夜を迎えます。「八」「十」「八」という漢字を並べると「米」になるように、お米のような穀物とお茶には切っても切れない繋がりを感じます。
ご家庭でも簡単に作れて、この時期にぜひ食べたいのが、お水の代わりにお茶を注いで炊くお米です。炊いている時に立ち上るお茶の香りは香ばしく、飲むお茶の香りとはまた異なり、なんとも食欲を刺激します。新茶の茶殻は柔らかく甘いので、ぜひ茶殻も一緒に炊き込みましょう。お茶と茶殻だけのシンプルな茶飯も、十穀米と茶殻で具沢山になったご飯も、旬を滋味深く味わえる食卓の主役です。

初物がくれる活力

旬の食物の中でも、一番に収穫された「初物」は、食べると寿命が七十五日延びるとも言われます。初鰹や初鮭など、生命力が漲っているときに獲れた食材は、食べた私たちにも活力を与えてくれます。もちろん、新茶も初物の代名詞です。
特に新茶の時期は、お茶が芽吹き、新芽が伸び、新鮮なうちに加工されるといった、お茶の「生き物」としての側面に気づかされます。茶畑から遠く離れて暮らしていると「飲み物」として身近にあるお茶ですが、年月をかけていきいきと育てられてきたお茶はまずもって繊細な植物であり、大切な命だと感じられます。

私たちにとっての恵みの雨

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穀雨の恩恵を受けるのは、穀物や植物だけではありません。私たちは穀雨の時期に育ち収穫されたお茶を飲んで潤い、おいしいお茶のおかげで食が進んで、元気に肥えていきます。言うなれば、お茶は私たちが恩恵を受ける恵みの雨。穀物にとっての穀雨はまさしく、私たちにとってのお茶なのではないでしょうか。
あらゆる穀物も、恵みの雨のようなお茶も、まだ柔らかい茶殻も、旬の初物を味わい尽くし、全ていただく。茶産地の熱気と活力を分けていただき、次なる一年を迎えて気分を新たに過ごすために、欠かすことができない新茶。
お茶がただの嗜好品だなんてとんでもない。主食のように食卓と生活の中心にあるお茶を、今一度見つめ直したい季節です。

文・矢島愛子

八十八夜
八十八夜
立春から数えて八十八日が経つ頃、農家さんは毎日、その日の天候と芽の生育を見て、いまかいまかと、摘採のタイミングを計ります。永年お茶を育てている熟達者たちが「旬真っ盛り」を見極めて摘み取った新芽は、お茶が美味しいとされる甘みや旨み、コク、ほのかな渋み、そのすべてが凝縮していて、栄養もたっぷり。旬の最高潮をむかえた味わいとその栄養こそが「無病息災・延命長寿の縁起物」といわれるようになった由縁です。しっかりと太陽の光を受けてエネルギッシュに育った力強い味わいが楽しめます。
100g【予約:新茶 5/4~発送】 ¥1,080
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