投稿者:きみくら編集部

光沢を纏った葛布の持つ美しさ
野山に自生する葛蔓から織り上げられる葛布の良さは、なんといっても優雅で品のある光沢です。
日本三大古布の一つでもありその風合いは鎌倉時代から900年余りの伝統として受け継がれ、江戸時代には東海道掛川宿で袴や合羽などに使用され珍重されました。
掛川の地に葛布の製法が生まれたのは、山中にある滝のそばで暮らしていた行者が、滝水にうたれさらされている葛蔓を見つけ、それが繊維として使用できると考え葛の繊維を採る方法を村人に教えたからと言い伝えられています。

丈夫で美しい光沢がある繊維として栄えた葛布の生業ですが、葛の繊維を採りだして一本の糸にするまでには12もの工程が必要で手間がかかりあまりにも大変。
その職人たちが減少していった事が原因となり昭和30年をピークに、かつては掛川の地に30〜40軒あった葛布の工房も2軒のみ。今では大変稀少となった葛布です。 100㎏の葛から数日間の作業工程を繰り返し、糸として使用できる量はたった1㎏程。
その職人たちが減少していった事が原因となり昭和30年をピークに、かつては掛川の地に30〜40軒あった葛布の工房も2軒のみ。今では大変稀少となった葛布です。 100㎏の葛から数日間の作業工程を繰り返し、糸として使用できる量はたった1㎏程。
優雅な光沢を生かした日傘

眺めれば眺めるほどその光沢に魅了される日傘は、葛から繊維を採取し傘になるまで約1年。
繊細に織り上げた葛布を使い全ての工程が手作業で作られ、光に照らされると優雅で品のある光沢と葛布の優しい風合いが楽しめます。
軽くて風通しの良い生地は傘の中の熱がこもらず、木陰の中を歩いているかのよう。
控えめななかにも、女性らしい凜とした美しさは見ている人にも涼しさを感じさせるほどです。
スタイルを選ばない上品な2色



日傘は手織りの生地の織り感がよくわかり葛布の優しい風合いが特徴で和装、洋装どちらも合わせてご使用いただけます。