芽を出すのはまだまだ暑さが残る8月末。特徴の一つである砂地ですが、真夏の炎天下では畑の温度は上がる一方。その中でも干からびることなく養分を蓄え育ちます。 芽が出た玉ねぎを苗場から畑に植え替える作業はひとつひとつ手作業です。大きく甘くなるように願いを込めて手作業で植え付けを行います。

畑に根を張った玉ねぎは、日本一の日照時間を誇る、浜松の畑で太陽を全身に浴びて育ちます。やがて、秋になり苗は立派に育ち、冬になって気温が下がってきても、温まりやすい砂地の畑が気温から守ってくれます。さらに、西から吹きつける「遠州のからっ風」を絶えず受けてなお、一層甘みを蓄えます。

玉ねぎの栽培が始まった明治時代、4月から出荷が始まり5月にピークを迎えていましたが、その後の品種改良と栽培方法の工夫を重ね、今では一月から出荷ができるようになりました。

昭和初期には東京や大阪にも出荷され、飲食店からは「他の産地と違って甘い」と好評を得たといいます。令和の時代になっても、全国の飲食店から「まるで果物のよう」「奇跡の玉ねぎ」と言われ人気を博しています。浜松の玉ねぎ農家は気候や土地の特徴を活かし、苦労や工夫を重ねながら、日本で唯一の早出しと味の良さを築きあげてきました。

現在では年明け早々に「春を呼ぶ野菜」としてまた、その味の良さ、フルーツのような甘さやフレッシュさが全国的に有名な玉ねぎの産地となりました。

さらに甘みを感じたい方には、「オニオンソテー&ロースト」がおすすめ!
玉ねぎを輪切りにしてフライパンでじっくりとソテーします。それだけで甘くてとろっとした玉ねぎステーキの出来上がりです。
他にも、コンソメスープで丸ごと玉ねぎを煮込むごろっと玉ねぎのオニオンスープも美味しく召し上がれます♪
年が明けて早々、大きく育ちはち切れんばかりの玉ねぎを1つづつ手摘みし、1日天日干しして最後の甘みを加えます。
甘みの乗ったフレッシュでみずみずしい、浜松の玉ねぎをぜひ皆さんで味わってください。